天井に照明器具は必要?
みなさんのお家は、天井に照明器具がついていますか?
いわゆるシーリングライトという、丸や四角の照明器具です。
これらの照明は、「直接照明」と呼ばれます。
私個人的には、天井はすっきり見せたいので天井にあまり照明器具をつけないようにしています。
19HOUSEにも、天井シーリングライトはありません。
19HOUSEリビング~たたみスペース
「え、それで部屋の明かりはどうするの!?」って思われますよね。
実は欧米では昔からシーリングライトというのはほとんどないのです。
それでも普通に暮らしている。
なぜでしょう?
今回はそんな照明器具についてお話していきたいと思います。
目次
欧米では天井に照明器具をつけない!?
映画や海外ドラマで家のシーンが映し出されたとき、海外の家にはシーリングライトがないことに気付かれた方はいるでしょうか。
アルヴァアアルト設計/カレ邸
まぁ・・・そんなマニアックなところに目を向ける人も珍しいですよね(笑)
でも、実は欧米の家では直接照明が用いられることはほとんどなく、間接照明のほうが好まれるんです。
今度映画や海外ドラマを見る機会があればぜひその辺にも注目して観てみてください!
さて、話を戻して・・・
欧米人が直接照明を好まない理由はいくつか考えられていますが
主に
「欧米人は目の色が薄いため、強い光に弱い」
「欧米では照明がインテリアの1つとして考えられている」
などと言われています。
日本人の瞳は黒いため光に強く、直接照明でも「明るすぎる」と感じることはありませんが欧米人の瞳の色は薄く、日本のような直接照明にしてしまうとかえって眩しすぎて目に悪いと考えられているようです。
アルヴァアアルト設計/カレ邸ベッドルーム
欧米人が出かけるときによくサングラスをかけるのは、こういう理由があるんですね。
また、欧米の家では照明もインテリアの一部であり、デザインや部屋の雰囲気を重視するために照明を選ぶことが多いのです。
欧米の家では、本を読んだり作業する手元だけが明るければいい、という考え方なので部屋全体を明るくする必要がないのですね。
なんと、欧米では日本と真逆で、明るすぎるところで本を読むことは目に悪い、と教えられるそうですよ。
シーリングライト以外で部屋を明るくする方法は?
日本の家では、天井の照明を付ければ部屋全体が明るくなるので、それ以外の照明を付ける必要がありません。
なのでシーリングライト以外の照明といえば、勉強机や作業机のスタンドか、ベッドサイドのスタンドくらいでしょうか。
日本人にはなかなか馴染みがないかもしれませんが、直接照明以外にも照明の種類は結構あるのでご紹介しますね。
置き型照明(スタンドライト)
置き型照明とは、昔の日本でいう「あんどん」。⇐なんか日本語で書くとちょっとダサい・・・
19HOUSEはflameさんのスタンド照明を使用
サイドテーブルに置くスタンドなんかも、イメージがしやすいでしょうか。
そのほかにも、背の高いフロアスタンドなどもあります。
どちらのタイプも、インテリアの1つとして存在感のあるものも選べますし、シンプルなものにすればお部屋の印象を邪魔することなく置くことができます。
夜に撮影してみましたが、下にも天井にも照らしていて反射してるのがわかりますか?
19HOUSEの常夜灯替わりの置き型照明
こちらは子供が勉強をする机に置いてる照明。
この照明は、朝も昼も夜も外出時もずっとつけてます♪
これは、flameとミナペルホネンのコラボ照明。
間接照明
間接照明とは、壁や床に照明を当て、反射する光で部屋を明るくするものです。
なので置く場所を間違えてしまうと、本来の明るさを得られなかったり、オシャレに見えなかったりするので注意が必要です。
大阪狭山市W様邸の寝室の間接照明
間接照明で代表的なものは、テレビ台の後ろにスティック型の照明を置き、壁に照明を当てるもの。
蛍光灯のような白い光でも、一度壁に当てるので、シーリングライトと違い柔らかい印象になります。
また、フロアスタンドも部屋のほうに向けるのではなく天井や壁に向け、光を反射させる方法も。
背の高いものであれば、天井に反射させることもできますね。
ホテリアアルトの間接照明
壁付けブラケット
壁付けブラケットとは、壁に取り付ける照明器具のこと。
ただし、シーリングライトのような大きいものではなく、小さい物を数か所に取り付けることが多いです。
住吉区KANA-HOUSE
ろうそく型やランプ型など、形もさまざまあり、お部屋の雰囲気に合わせて選ぶことができます。
ただし、壁付けブラケットは壁に取り付けるため、壁から突出します。
あまりつけすぎたり、大きいものを選ぶと部屋を圧迫する可能性もあるのでご自身のお部屋の大きさ、壁の広さなども考慮して選びましょう。
ダウンライト
天井に埋め込むタイプの照明で、小型のものを「ダウンライト」といいます。
天井から突出しないため、天井をすっきりと見せることが可能です。
「ダウンライトだけじゃ暗いんじゃ・・・」
と思われる方もいらっしゃると思いますが、天井や床、壁を明るい色にすれば、そこまで暗さはきになりません。
住吉区KANA-HOUSE
反対に壁や床を落ち着いた色にすれば、同じダウンライトの数でも明るさを少し落とした雰囲気にすることができます。
レストランのような雰囲気を演出できるダウンライトですが、自力で交換するのが難しいというデメリットがあります。
ただし、LEDにすれば1日6時間使うと仮定して約20年はもちます。
20年といえば、水回りや壁紙などのメンテナンスを行う時期ですよね。
そのタイミングで全て取り替えてもらう、というのも手です。
兵庫区O様邸廊下のダウンライト
間接照明や置き型照明などのメリット・デメリット
弊社ではシーリングライトをあまり付けないデザインを好みますが、だからといってシーリングライトが絶対ダメと言っているわけではありません。
ここではシーリングライトを設置しなで、間接照明や置き型照明を設置するメリット・デメリットについてお伝えしたいと思います。
家は、建てた人・買った人が住むものです。
照明もそれぞれの好みがあって当然ですので、ここでお伝えすることを参考にしてご自身のおうちの照明を決めてくださいね。
間接照明や置き型照明などのメリット
間接照明や置き型照明にする最大のメリットは、「リラックスできる」という点です。
人間は、強い光に晒されると緊張状態になると言われています。
実は、眠る前に強い光に晒されると、睡眠の質が悪くなる、とも言われているんですよ。
しかし間接照明や置き型照明であれば、強い光に当たることがないため、リラックスすることができます。
日本でも、ホテルやレストランなどでは「お客様にリラックスしていただきたい」という願いから、間接照明や置き型照明にするところが増えてきていますよね。
以前僕が言ったホテリアアルトでも、素敵な置き型照明がたくさんありました!
ホテリアアルトの寝室
もう一つのメリットとしては、デザインが豊富で、お部屋のインテリアとして、またお部屋の雰囲気を統一するものとして使うことが出来るという点。
モダンな雰囲気や、アンティーク調など、本当に自由自在です。
シーリングライトではどうしても単調になりやすいですが、間接照明や置き型照明を設置することでオシャレな空間になります。
ホテリアアルトのデスクライト
2年連続行かせて頂いたホテリアアルトのブログ
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間接照明や置き型照明などのデメリット
さて、それでは関節照明や置き型照明にすることによるデメリットとはどんなものがあるのでしょうか。
間接照明や置き型照明である程度部屋に明るさを得るためには、照明器具の数がシーリングライトに比べどうしても多くなります。
また、作業部屋や勉強部屋も間接照明にすると、手元を明るくするために別でスタンドなどを用意する必要が出てきます。
このように、コスト面で言えば、間接照明や置き型照明のほうが高くつく可能性が高い点がデメリットといえるでしょう。
また、間接照明を壁や天井に設置する際は、自分ですることはなかなか難しく工事が必要となります。
リフォームで間接照明の設置を考えている方は、このコスト面も考慮しなければいけません。
シーリングライトにめメリット・デメリットがある!
シーリングライト以外の照明器具もとても魅力的ですが、もちろんシーリングライトにもメリットはあります。
そしてもちろんデメリットも。
お客様にしっかり両方のメリット・デメリットを把握したうえでご自身のお家の照明をどうするか決めていただくため、シーリングライトについてもメリット・デメリットの双方を解説いたします!
シーリングライトを付けるメリット
シーリングライトは部屋の高い位置から部屋全体を照らすため、1つの照明で部屋全体が明るくなります。
間接照明や置き型照明だと部屋の何か所にも設置してスイッチを入れなければいけませんが、シーリングライトであれば一箇所照明を付けるだけで一気に明るさが部屋に広がります。
また、天井に照明があるということは、視界に照明器具が入らないということ。
そのため、部屋がすっきりと広く見えるというメリットがあります。
日本の家屋は欧米と比べコンパクトなので、狭い部屋を最大限広く見せるという点では、シーリングライトは最適だと言えるでしょう。
そして同じ「天井からの照明」であるダウンライトと比べ、自分で交換しやすい点もメリットと言えますね。
女性はちょっと大変かもしれませんが、男性であればそんなに大変な作業ではないでしょう。
もちろん、ぱぱっと交換できる女性もたくさんいますが!笑
シーリングライトを付けるデメリット
部屋全体を照らすとはいえ、照明の真下に比べると部屋の隅は少し暗く感じるかもしれません。
とても広い部屋にシーリングライトが1つしかない場合は、部屋の隅に置き型照明などを置く必要がでてくる場合もあります。
また、天井に設置するため、視界には入りにくく、この点はデメリットにも成り得ます。
もし照明もインテリアの一部としたい場合は、シーリングライトは不向きといえるでしょう。
シーリングライトのデザインも豊富にはなっていますが、視界に入らないのであればデザインにこだわる必要性もあまりないように感じてしまいますよね。
間接照明や置き型照明は避けたほうがいい場所
それは・・・
トイレ
洗面
廊下、など
これらの場所はどうしても明るさが必要な場所ですよね。
また、広さにも問題があります。
洗面が暗いとしっかり歯を磨けているか、髪型がばっちり決まっているかなどがわかりませんからね(笑)
19HOUSE洗面脱衣室
また日本の廊下は狭いので、ここに置き型照明を置くとなると少し無理があります。
照明器具に場所を取られ、廊下を歩くのに細心の注意を払わなくてはならなくなります・・・
19HOUSEの廊下
もちろん広い廊下であれば置き型照明を置くのもありかもしれないですよ♪
トイレも同じですね。
住吉区KANA-HOUSE1階トイレ
欧米のようにちょっと落ち着けないくらいの広さがあるトイレなら話は別ですが(笑)
天井に照明器具は必要?のまとめ
日本ではまだまだ直接照明のシーリングライトが主流ですが、ほかにもいろいろな照明器具があることがおわかりいただけたでしょうか?
僕は照明にもこだわりがあるので、シーリングライトではなく間接照明や置き型照明など、いろいろな照明を楽しみたいと思っています。
ただ、シーリングライトを全否定しているわけではもちろんありません!
前述したように、日本の家は欧米と比べ狭いので、狭い部屋を広く見せるという点ではシーリングライトのほうがいいかもしれません。
しかし、間接照明や置き型照明など、シーリングライト以外の照明器具で得られるメリットもたくさんあります。
なにより、穏やかな雰囲気になり、リラックスできる!
お家はリラックスするべき場所ですもんね!
もちろん、お客様の意向が最優先なのですが、個人的にはシーリングライト以外の照明器具をおすすめしたいと思っています!