木の家の床材について
木の家の床材
某メーカーの合板の床材です。
最近よくお客さんに、藏家さんは床材に何を使われているんですか?って聞かれるのでそのことについて書きます。
弊社は構造材など、国産材を使っています。
もちろん、木造3階建てなどで、集成材を使わないといけなかったり、梁に米松などを使わないといけなかったり。
そんなことはあるのですが、なるべくは国産の、しかも大阪から近い地域の材を使いたいと考えています。
なので、いつもは吉野の杉をメインで床材にしています。
じゃ、最初にUPした床材はなに?と思われるかもしれませんね。
これは、某メーカーが販売している合板フローリングです。
これと無垢の床、何が違うのか?
断面小口をアップで見てもらうとわかりやすいですね。
表面に薄い木を貼り付けて、その下は合板なんです。
じゃ、無垢って何?というと。
(吉野杉)
奈良の丸岡材木さんから購入させて頂いてる、吉野杉の30mm厚の板。
上の写真と比べると一目瞭然ですよね。
吉野杉の30mm厚の床板は全て杉でできています。
と言う事は、物を落としてへこんでもそこも杉。
しかし、合板の床材だとモノを落として傷がいくとそこには合板が出てくるんです。
試しに合板の床材に傷をつけてみました。
表面のコーティングがめくれて、これ以上いくと合板が見えてきそうですね。
もう少しアップで。
まぁ、ほぼ合板ですよね。
決してメーカーさんの商品を否定しているわけではないんですよ(;・∀・)
両方ともにメリットとデメリットがあるのでね。
無垢の床材のメリット
これは、例えば床に物を落としたりしてへこんでも全部が無垢板なので下地が見えてくることがない。
杉など針葉樹系のフローリングは柔らかいので、凹んだ所に水を含ませたり、以前UPしたアイロンで凹んだ部分を膨らますこともできるんです。
以前のブログはこちら
そして、杉の場合柔らかくて足触りもよく暖かい。
無垢の床材のデメリット
柔かいがゆえに傷がつきやすい。
乾燥が甘いと季節により隙間がおおきくなる。
合板フローリングのメリット
1枚当たりのサイズが≒300*1800が1枚になっている為、施工が早い。
つるっとして、きれいに見える。
合板フローリングのデメリット
物を落として傷がいくと下地の合板が見えてくる。
合板なので冷たい。
できた時が100点で、傷がついていくと汚くなるので減点方式になる。
無垢板の場合できた時は合板と同じ100点としても、年数が経って傷が味になり加点方式になると思っています。
紫外線で表面が変色したりする。
築12年ぐらいの住宅の南側掃き出しサッシ足元。
よく見ると小さなヒビも入ってる。
実際に使ってる無垢のフローリング
(弊社事務所床の吉野杉)
リノベーションをして2年経ち色々なお友達が月一飲みに来て滅茶苦茶にして(笑)くれて、床も結構ぼこぼこですがこれがいい雰囲気なんですよね~
傷がつくことで、味が出て加点される床(*´з`)最高じゃないですか~♪
まとめ
多かれ少なかれ、生活をしていると床には傷がつきます。
それを気にしていては大変ですし、楽しくない。
こういった加点されるような床材がいいなと、もっともっといろんな人が来て汚してくれていい味を出してほしいと。
1年目よりも2年目、2年目よりも10年目の方がいいやん♪って思えるのは、木の家だからだと私たちは思っています。
ていうか、私は杉が好きなんでしょね。だからそういう風に思えるのかも?しれませんね(*´з`)
と言う事で、私は杉の床材を皆さんにお勧めします♪
2019.2.23追記
先日、芦屋のI様邸木のマンションリノベーション現場に追加工事の事で打合せに行ってきました♪
吉野杉の床板がいい感じになっていたので、写真撮影!
ナチュラルな浮造り仕上げ♪
柔らかい夏目部分がへこんできて、硬い冬目部分が自然に出て来てますね~
我が家も早くこうなってほしいな💖