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藏家はなぜグラスウールを壁や天井に使うのか?吹付け発泡ウレタン断熱は木造戸建ての壁や屋根には吹かないの?

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最近壁や屋根に使う断熱材の事をよく聞かれるので、それについて書いてみようと思います。
以前書いたグラスウールの施工方法ブログはこちらから

初めてお逢いした方によく、
どんな断熱材を使われていますか?
厚みはどれぐらいですか?
気密は取れていますか?
など色々聞いてこられます。

袋なしの高性能グラスウールを使用

前にも書きましたが、基本的に弊社では袋に入っていない裸のグラスウールを使っています。
その上に防湿シートを張ってます。


(19HOUSE)

なぜ発泡ウレタンを吹かないのか?

そしてもう一つよく聞かれるのが、発砲系のウレタンを家全体に吹かないんですか?
これも聞かれるんですよね。
発砲ウレタンを吹くと、気密は簡単に取れてしかも施工も1日か2日で終わるのでかなり楽。
普及もしてるので金額もかなり安くなってきている。
これは使わない手はない!!って思いますよね。普通。
でも弊社では発砲系のウレタンは壁と天井全面には吹きません。

なぜか?

先日新住協の勉強会で、理事の会沢さんが出してくれてた写真です。

 

 

 

 

 

 

色々とウレタンの事についてお聞きしました。

そして、こちらは山形で落雷があった物件です。

 

 

壁全体的にウレタンの断熱材を張り付けていました。

火災でまず先に何で亡くなるかご存知ですか?

もちろん火に焼けて亡くなる可能性もありますが、まず最初に有毒なガスシアン化水素ガスや一酸化炭素で中毒になるんです。
その後焼けて亡くなっていることが多いんです。
こちらの物件では落雷でウレタンが燃えて有毒なガスが発生し、それで亡くなったと聞いています。

 

続いてこちらの物件ですが、これはイギリスの高層マンションの物件です。
こちらも火事で燃えました。
ここも外断熱のフォーム断熱材が燃えたのが原因で逃げ遅れたと書いてありました。

イギリスの高層マンション火災事故のHPはこちら

発砲ウレタンの会社さんのHPに書いてる文章には

環境にやさしい、地球温暖化防止
ウレタン現場発泡断熱材「ノンフロン化」
環境負荷の高いフロンを一切含んでない完全ノンフロンシステムです。
発泡剤は化学反応により発生する炭酸ガスを利用しています

こんな感じで書いていることが多いと思います。

鉄骨などで吹付けをしてなかったか?

たまに弊社でも発泡している物件を見られた方もおられると思いますが、あれは何を吹いてるの?と聞かれます。
たまに吹かせてもらうのは、アイシネンというカナダで開発された断熱材です。
アイシネンは、無機質の不燃材ではありませんので、一定温度以上で燃焼し、CO2など炭化水素系ガスを発生します。
また、窒素を含む他の材料と同様に、燃焼条件によっては微量のシアンガスが発生しますが、発泡ウレタンの表面が炭化し燃え広がることはありません。
火災時の死亡原因の多くは一酸化炭素中毒や酸素の欠乏によるものです。

しかし、これにもデメリットはありましす。
下の写真は弊社が施工した物件なのですが、一部壁をめくらないといけなくなりめくったのですが。

 

これ、わかりますか?

アイシネンが、密着せずに浮いてたんです。
もちろんこの後、見に来てもらいきっちりと吹いてもらいましたが。

結局吹くって事は、中が見えないんですよね。
だから、今は吹いた後サーモカメラで全体的に確認するようにしています。

弊社では、リノベーションも多く施工しており例えば鉄骨造。
こんな物件だと、鉄骨の周りなどにグラスウールを施工するのはかなり難しくきれいに施工できないことが多いです。
そういった場合、このアイシネンを吹くと鉄骨の柱や梁に直接くっつくので断熱欠損が少なくなります。

藏家は戸建てでウレタン吹付けの断熱材は使わないのか?

基本的に、ウレタン断熱材はほとんど使っていません。

押出法ポリスチレンフォーム断熱材系は基礎の内側に貼ったりすることもありますが、シアンガスなど死に至るガスは出ないと聞いております。

まとめ

藏家としては、家全体をウレタン断熱で覆ってしまうのはどうかなぁと思っています。
インターネットで調べてると、グラスウールがダメ。発泡ウレタンがダメ。
結構いろいろ書いてありますよね。

まぁ、結局の所家は安全でなければなりません。
だから危険性を孕んだ(はらんだ)ものは「最小限に留める」という事が「工務店の良心」だと思っています。。

そこも含めてお客さんが納得できるところで選んでもらえたらいいのかなと思います。

ちょっと真面目なお話でした♪

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