ハニカムブラインドって何?ハニカムブラインドのメリット・デメリットについて
皆さんハニカムブラインドってご存じですか?
僕は最近?もう6~7年ぐらい?こればっか使ってますw
今回のブログは、そんなハニカムブラインドについてのお話です。
ハニカムブラインドという言葉、最近良く聞かれると思います。
「ブラインド」というくくりで見てみるとその種類は本当にたくさんあるのですが、それらとの違いはなんなのでしょう?
今回はハニカムブラインドのメリットやデメリット、他のブラインドとの違いなどを詳しく解説していきます!
目次
ハニカムブラインドって何?
ハニカムブラインドは、アメリカで開発された「断熱ブラインド」です。
単に陽を遮るだけでなく、「断熱効果」もあるんです。
では、なぜ断熱することができるのでしょうか。
その秘密は、ハニカムブラインドの構造にあります。
ハニカムブラインドを横から見るとわかる通り、6角形の筒状のものが連なっています。
(P.V.ソーラーハウス協会カタログより)
このように断面に空気層を作ることによって外部から入ってくる熱を防ぎ、また室内の熱(冷気)を逃がさないという効果があるのです。
ちなみにハニカムブラインドのハニカムは、この6角形の形からハチの巣が連想されるため、ハチの巣=ハニカム(honeycomb)という名前になりました。
ハニカムブラインドのメリット・デメリット
日本でも近年人気のでてきたハニカムブラインドですが、どのようなメリットがあるのでしょうか。
また、気を付けなければいけないデメリットとは?
ここではハニカムブラインドのメリットとデメリットをしっかりと確認していきましょう。
ハニカムブラインドのメリット
ハニカムブラインドのメリットは、なんといってもその「断熱効果」
冬は温かく、夏は涼しく快適に過ごすためにはこの「断熱効果」は欠かせません。
いくら壁が断熱効果のあるものでも、全ての家に絶対ある「窓」から温かい空気や冷気が逃げてしまっていては意味がありませんよね。
(P.V.ソーラーハウス協会カタログ参照)
ハニカムブラインドの断熱効果を具体的な数字で見ていきましょう。
今回比較するために用いる数値は、
熱貫流率(U値) 【W/㎡K】
というもの。
難しく考える必要はなくこの数値が大きければ大きいほど熱を通しやすい、ということだけ覚えておいてください。
逆を言えば、小さければそれだけ熱を通しにくいということです。
比較する対象はアルミサッシと、アルミサッシにペアガラスの内窓がついている場合、そしてアルミサッシ+ペアガラス+ハニカムブラインドの場合です。
わかりやすく表にまとめたのでご覧ください。
アルミサッシ (シングルガラス) |
アルミサッシ+
ペアガラス |
アルミサッシ+
ペアガラス+ ハニカムブラインド |
6.51 | 2.33 | 1.46 |
- 表に示した数字をみれば一目瞭然ですが、アルミサッシのシングルガラス窓に比べ、ペアガラスを足しただけで数値は格段と向上され、さらにそこにハニカムブラインドを足すことにより数値はアルミサッシのシングルガラス窓より約5分の1になることがわかります。
この効果は特に北側の部屋などでわかりやすく、冬場に窓から冷っとした冷気が流れ込まないことが実感できますよ。
ハニカムブラインドのデメリット
大きなメリットがあるハニカムブラインドですが、デメリットもあるので確認しておきましょう。
ハニカムブラインドのデメリットは主に以下の3つ。
- レースカーテンのように使用することは出来ない
- 窓枠の奥行きが必要
- ハニカムブラインドは洗えない
- 結露が発生しやすい
それではそれぞれ詳しく解説します。
レースカーテンのように使用することは出来ない
ハニカムブラインドは、開けるか閉めるかのどちらかしか出来ません。
なので戸建のリビングの窓など、外を通る人から見られたくない場所に設置してハニカムブラインドを開けてしまうと、中が丸見えになってしまいます。
これの対策としては、ハニカムブラインドを付けたうえで室内側にレースカーテンもつけることで解決できます。
(個人的にはあまりお勧めしたくないので・・・それだったらすりガラスにしたりしてみたら?と思います)
窓枠の奥行きが必要
(藏家の事務所)
ハニカムブラインドを取り付けるとなると、窓枠の奥行きが5センチほど必要となります。
内窓を設置した端っこから。
でも5センチではギリギリなのでもう少し余裕を見たほうがいい。
(藏家の事務所は6センチ見てた)
間取りに影響することもあるので、確認が必要です。
ハニカムブラインドは洗えない
ハニカムブラインドは、カーテンのように洗濯することができません。
ハニカムブラインドを使用するのは基本的に夜となるので、小さなお子様がいても落書きされて汚れるなどの心配はあまりないかと思いますが・・・。
ハニカムブラインドのお手入れ方法に関してはのちほど詳しくご説明いたします。
結露が発生しやすい
ハニカムブラインドの生地は、目がとても細かく空気を通しにくいため、窓とハニカムブラインドの間にある空気が窓の外の冷気に冷やされるとどうしても結露が発生してしまいます。
ということは、寒い時期ほど結露ができやすくなるということです。
これを防ぐには、1日の一定時間ハニカムブラインドをあけて置く、または降ろしている際も下の数センチだけ上げて置くことで解決できます。
結構これは自宅でも感じているところなので、ここは住んでる方がご自分で調整していきましょうね^^
それでも結露が出来る場合は、窓枠などについた結露をきちんと拭いて対処しましょう。
放っておくとカビの原因にもなるので注意だ必要です。
ハニカムブラインドの価格はどれくらい?
オーダーメイドで取り付けまで工務店さんがやってくれるものと、サイズは決まったものから選んで自分で取り付けるタイプとでは値段は違ってきます。
参考程度にご紹介すると、「オーダーメイド」の弊社でよく使うP.V.ソーラーハウス協会さんの38mm空気層、幅1800mm×高さ1200mmのハニカムブラインドにかかる金額は18,200円と結構リーズナブル♪
もちろんここに消費税や中国で作っているため本数によりますが、送料が6~7千円かかってきます。
プラス設置費がかかります。
1台でも10台でも大工さん1人工には変わらないので、少量だと割高になりますね・・・・
もしニトリなどで自分で購入し、自分で取り付ける場合は、お値段はかなりお手頃になります。
例えばニトリで幅1800mm×高さ2200mmのものを購入しても14,900円ぐらい。
もし、P.V.ソーラーハウス協会さんで同じ幅1800mm×高さ2200mmだった場合30,800円とニトリの約倍ぐらい。
でもそんなぴったりの幅のものはなかなかないので、オーダーでこれぐらいの価格であればかなりリーズナブルかな?と思います。
ハニカムブラインドの取り付け方
ハニカムブラインドは、メーカーによっては取り付けまでしてくれるところもありますが、通販などで購入した場合は自分で取り付けなければいけません。
しかし、取り付け方法はいたって簡単ですので、あまり難しく考える必要はありませんよ!
ハニカムブラインドの取り付け方には2つの方法があり、
窓枠の内側に取り付ける「天井付け」と窓枠の外側に取り付ける「正面付け」があります。
(藏家の事務所)
天井付けの場合、窓枠の上部にブラケットを取り付ける位置を決め、ブラケットをネジで固定します。
ブラケットにハニカムブラインド本体を取り付けて完了です。
正面付けの場合も、ブラケットを取り付ける位置を窓枠上部の外側にし、ブラケットを固定します。
あとは天井付けと同様、ハニカムブラインド本体を取り付けるだけです。
こちらの動画も、参考にしてみてください!
ハニカムブラインドはどうやってお手入れする?
デメリットのところでもお話しましたが、ハニカムブラインドは水でじゃぶじゃぶ洗濯することができません。
夜間に使うことがメインであるため汚れにくいとはいっても、ずーっと使っているともちろんホコリなどがついてしまいます。
それではハニカムブラインドはどのようにしてお手入れすればいいのでしょうか。
いくつかあるのでご紹介します。
ブラシを使う
各メーカーが推奨しているのがこの方法です。
ブラシをブラインドの折り目に沿って這わせ、ゴミやホコリを取り除きます。
P.V.ソーラーハウス協会HPより抜粋
「強くはらいすぎるとブラインドの生地が破れる可能性があります」
と各メーカーで注意喚起していますが、生地が破れるほどブラシで強く擦るというほうが至難の業だと思うので、ブラシが一番安全かつ確実なお手入れ方法だと思います。
掃除機を使う
掃除機を使う際は、生地が破れないよう一番弱いモードで行うことが重要です。
P.V.ソーラーハウス協会HPより抜粋
また、掃除機のヘッドはブラシタイプにしておきましょう。
掃除機を使うと破れてしまいそうで怖いというかたは、無理せずブラシでお手入れすることをおすすめします。
薄めた中性洗剤を使う
ホコリやゴミはブラシで十分とることができますが、そのほかの汚れがついて締まった場合は、ぬるま湯で薄めた中性洗剤を布やスポンジに染み込ませ、硬く絞ってからハニカムブラインドの生地を叩くようにして拭き取りましょう。
そして注意して欲しいのは、湿ってしまったブラインドを乾かす際。
これは、意外に思うかもしれませんが、ブラインドを折りたたんだ状態で乾かします。
ブラインドを降ろした状態で湿ったままにしておくと折り目がのびてしまう可能性があるのでご注意を!
ハニカムブラインドの有名メーカー
ここではハニカムブラインドを販売しているメーカーをご紹介します。
それぞれの特徴とともに見ていきましょう。
P.V.ソーラーハウス協会
https://www.pv-solar.co.jp/?page_id=114
ハニカム構造・断熱ブラインドの【ハニカムaSuu】を販売。
弊社はこちらのメーカーのものを使用しています。
このメーカーのハニカムブラインドには、ハニカム層が2列ある「ダブル」と、ハニカム層が1列の「シングル」があり、2列のものはより高い断熱効果があります。
窓に合わせて1mm単位でのオーダーメイドとなるため、どんな窓にも合わせることが可能です。
マドタス
関東中心にハニカムブラインドを販売しているメーカー。
採寸・見積もりは無料で行ってくれます。
こちらのメーカーも、ダブルとシングルのハニカム層を用意しており、さらにボトムアップ式・横引き式などバリエーションもかなり豊富で、どんな雰囲気のお部屋にも合わせることができます。
TOSO
https://www.toso.co.jp/products/honeycomb_screen/model/twinone/
こちらのメーカーには、「シングルスタイル」と「ツインスタイル」があり、「シングルスタイル」は通常のハニカムブラインドの構造になっていますが、「ツインスタイル」はちょっと特徴的です。
(画像はTOSOさんのホームページからお借りしました)
このツインスタイルのハニカムブラインドは他のメーカーと少し違い、上部と下部の2つのパーツから成っています。
図のように、下部はハニカム構造になっておりしっかり断熱し、上部は薄地のブラインドになっています。
上部を開けることにより、一目を気にすることなく光を取り入れることが可能となるので便利ですね。
立川ブラインド工業
https://www.blind.co.jp/products/digicata.html
こちらのハニカムブラインドの特徴は、その6角形の形がD型であること。
D型とは、室内側にくる2辺の長さを、窓側にくる2辺の長さよりすこし長めにしている構造です。
(画像は立川ブラインド工業さんのホームページからお借りしました)
図のように、D型にすることによりフォルムを綺麗に保つことができるというメリットがあります。
ニトリ
ニトリからは数種類のハニカムブラインドが出ていて、気軽に購入できるため人気ですよね。
「遮光コードレスハニカムシェード」は断熱効果52%
- 遮光
- 遮像
- 保温効果
と、機能性も抜群です。
お値段はお手頃ですが、サイズが決まってしまっているため、オーダーメイドのように自由は効かないところに注意が必要です。
ハニカムブラインドのまとめ
近年家は「高断熱・高気密」の性能が高まっていて、壁から逃げる熱、外から入ってくる冷気などはかなり防げるようになっています。
しかしどんなに高断熱効果のある壁でも、窓から冷気が入り込んだり、せっかく温めた空気が逃げてしまっては意味がありませんよね。
それを防ぐためにも、ハニカムブラインドはとても効果的で、これを取り付けるだけで冷暖房費も大きく変わってきます。
今はご自身で気軽に買えるものもたくさんあるので、ご自宅の窓のサイズに合うものがあればぜひ取り入れていただきたいですし、これから新築でお家を建てる方は全ての窓にハニカムブラインドを取り付けることも検討してください♪