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【保存版】コンクリート洗い出しとは?施工方法と注意点を詳しく解説|職人技が光る外構デザイン

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こんにちは、いぐらです。

今回は、昔ながらの和の趣がありつつ、いま改めてその良さが見直されている「コンクリート洗い出し仕上げ」について、かなり深掘りしてみようと思います。


(藏家の新作業場の土間は生コンの洗い出し仕上げ)

YouTubeにアップされている実際の施工動画も交えつつ
✔ 洗い出しって何?
✔ どうやってつくるの?
✔ メリットとデメリットは?
✔ どんな現場で使えるの?
といったところを、プロ目線でじっくりとご紹介します。


コンクリート洗い出しとは?

コンクリートの「洗い出し仕上げ」とは、コンクリート表面の“モルタル(ノロ)”を洗い流し、骨材(じゃり)が顔を出すように仕上げる施工方法のことです。


(藏家の新作業場:ノロを流しているところ)

簡単に言うと…
「コンクリートの中に埋まってる石を“見える化”する」 これが洗い出しです。
一般的なコンクリート仕上げ(いわゆる金ゴテ押さえ)とは違い、“表面に石の表情が出る”のが最大の特徴。

それによって

・デザイン性
・滑り止め効果
・和モダンな雰囲気 といった独特の魅力
が生まれます。

また、洗い出し仕上げは施工方法や使用する骨材によって見た目が大きく変わるため、外構デザインのアクセントとしても非常に人気のある工法です。


(藏家の新作業場:コンクリートの洗い出し仕上がり)

▼ 施工中の様子がよくわかる動画はこちら

(藏家の新作業場でノロを流しているところ)


こんなところで使われてます

洗い出し仕上げは、以下のような場所でよく見かけます。

・アプローチ(玄関まわり)
・駐車場まわり
・小道や園路
・旅館や日本庭園の敷地内
・店舗のファサード(入り口部分)

特に、無垢材の家や古民家風の建物など「自然素材の建築」と相性がよく、外構にもこだわる人からの支持が厚い仕上げです。


池田市の蒼蒼小路の家:設計・しましま設計室 施工:藏家)

「外構 洗い出し仕上げ」で検索される方も多く、景観を重視する住宅や店舗などでは定番の仕上げ方法として採用されています。

洗い出しの種類いろいろ

洗い出しにも種類があり、どんな石を使うかで印象が大きく変わります。

① コンクリートの洗い出し

いちばんオーソドックス。
コンクリートの中のじゃりが見えるタイプ。

砂利の色が茶色いものとかもあるので、地域によって仕上がりの色が違ってくる。

② 玉砂利洗い出し

特別に選別された丸っこい砂利を使用。
より表情豊かで、デザイン性もアップ。


(蒼蒼小路の家:玉砂利の洗い出し仕上げ工事作業風景)


(蒼蒼小路の家:玉砂利は少し丸くてかわいらしい感じの仕上がりになる)

③ 色付きモルタル洗い出し

骨材に着色したり、顔料を混ぜたりすることで、黒っぽくしたり赤っぽくしたり。
よりアート寄りの印象に仕上がります。

「コンクリート洗い出し DIY」でも人気のあるこの工法は、素材選びが楽しめるのも魅力のひとつです。


(藏家の事務所の階段(洗い出し前))


(遅延剤を撒いてシートでラップして表面を固まらせないように)


(1日置いて洗い流して)


(仕上がるとこんな感じ)

松本産業の色モルを採用♪


コンクリートの洗い出しの施工手順

コンクリートの洗い出し仕上げは一見シンプルな作業に見えますが、実際には細かな注意点が数多くあります。
特に、以下のような点に気をつけないと、仕上がりの美しさや耐久性に大きな影響を与えることになります。

● 施工時の気温と天候に注意

コンクリートの硬化速度は気温に左右されるため、夏と冬では作業タイミングが大きく異なります。
真夏の高温時には硬化が早すぎてノロが洗い出せないこともあるため、早朝施工+遅延剤強めなどの調整が必要です。


(八尾のTen-to HOUSE:遅延剤散布写真)

● コンクリートの配合と骨材の質

「洗い出し用」の生コンは、一般的な土間コンよりも骨材が見えることを想定しています。
骨材の粒径はなるべく小さいものを選定してもらっています。
大きい骨材を使うと、仕上がりがごつごつしすぎるので。
でもこれは、施工する会社さんによっていろいろかな^^
藏家ではジャミコンで指示をしたりしてます。

● 遅延剤の散布ムラに注意

遅延剤は表面を均一に濡らすようにスプレーしないと、「落ちすぎる部分」「落ちない部分」のムラが出てしまいます。
日差しの強い日は乾燥が早く、特に端部や日なた部分が乾きやすいので、散布後のラップ作業を素早く行う必要があります。


(八尾のTen-to HOUSE:遅延剤散布後ラップ)

● 水洗い時の力加減

コンクリートの洗い出し作業では、たわしやブラシの力加減によって見え方が変わります。
強くこすりすぎると骨材が抜けてしまい、逆に弱すぎるとノロが残って汚れた印象に。
均等に力をかけつつ、一定のリズムで洗い出す職人技が求められます。

(藏家の新作業場でノロを流している所の動画)

● 養生と乾燥管理

洗い出し直後は、表面がまだ弱い状態です。
風や直射日光が強いと乾燥ムラが起きやすく、ひび割れや粉吹きの原因になります。
目地ごとの養生、遮光シート、必要に応じて散水など、現場に合わせた細やかな対応が仕上がりの良さを左右します。


ここが一番の職人技が問われるところ。
YouTube動画の内容と合わせて、流れを詳しく解説します。

「コンクリートの洗い出し 施工方法」を探している方には、以下の手順が参考になるはずです。


コンクリートの洗い出し仕上げのメリット

コンクリートの洗い出し仕上げには、以下のようなメリットがあります。

  • 見た目が美しい(自然素材との相性抜群)
  • 滑りにくい(雨の日も安心)
  • 経年変化を楽しめる(味が出る)
  • 特殊な素材じゃないのでどの地域でも採用ができる(地域の骨材により色合いも風合いも変わるのでその地域のカラーが出る)

他の仕上げとの比較|コンクリートの洗い出し vs. タイル・金ゴテ仕上げ

コンクリートの仕上げには洗い出し以外にもさまざまな方法があります。
ここでは代表的な仕上げである「タイル仕上げ」や「金ゴテ仕上げ」との違いを比べてみましょう。


(八尾のTen-to HOUSE玄関ポーチタイル張り)

● タイル仕上げとの比較

タイルはデザイン性が高く、耐久性・清掃性にも優れているため、外構や玄関まわりの仕上げとして非常に人気です。

項目 洗い出し仕上げ タイル仕上げ
見た目 自然な風合い、和モダン カラフルで高級感あり
滑りにくさ ○(骨材の凹凸あり) △(表面による)
メンテナンス 比較的楽 目地汚れに注意
コスト感 中程度 やや高め(材料+施工費)
施工難易度 中~高 高(職人技術が必要)

洗い出しは「自然素材」「職人仕上げ」「和の趣」といった要素を求める人にぴったり。
タイルは「高級感」「清掃性」「色柄のバリエーション」で選ばれるケースが多いです。

🔗詳しくはこちら

タイルってどんなところに張るの?メリット・デメリットについて書いてみます

● 金ゴテ仕上げとの比較

金ゴテ押さえは一般的な土間コン仕上げで、ツルっとした平滑な表面が特徴です。

(西淀川区Iさんの家:玄関土間モルタル金鏝押さえ)

項目 洗い出し仕上げ 金ゴテ仕上げ
滑りやすさ ◎(凹凸あり) △(雨の日滑りやすい)
表情 石の風合いが出る 無機質な印象
コスト やや高め 洗い出しよりも価格は安い・施工も早い

それぞれの仕上げには向き不向きがあるため、場所や建物のテイストに応じて選び分けるのがポイントです。


コンクリートの洗い出しのデメリット

  • 職人の腕が仕上がりに直結
  • 割れやすさ・剥離のリスク
  • コストと手間がかかる
  • 仕上がり後も砂がポロポロ取れる(とくに掃き掃除などで目立つ)

また、「コンクリートの洗い出し 剥がれる」などで検索されるように、施工不良や養生不足があると数年で表面が浮いたり砂が取れやすくなることも。
これも信頼できる施工業者選びの大事なポイントです。


よくある質問(Q&A)

Q1:雨の日でも施工できますか? →基本的にはNG。天気予報をしっかり確認して段取りします。

Q2:車が乗っても大丈夫? →厚みや強度を考慮すればOK。ただし割れ防止のために目地が重要です。

Q3:自分でDIYできますか? →小規模なら可能。ただし遅延剤や洗い加減の調整が難しいため注意が必要です。

Q4:メンテナンスは必要? →特別なメンテは不要ですが、汚れがついた場合は水洗いや中性洗剤で軽くこするだけで十分です。


9. 施工例とリアルな表情

実際にコンクリートの洗い出し仕上げを採用した現場の様子がわかるルームツアー動画もあります。

📹参考動画①  【ルームツアー】板張りの国産材にこだわった家(7:25〜)↓

「こちらの玄関の洗い出しは、玉砂利の洗い出し仕上げになっています」 動画内ではそう紹介されており、実際に仕上がりの色合いや粒の細かさなどがよくわかります。

さらに、8分過ぎのあたりでは、地域性に根ざした素材使いについても説明されており、

「生コンの洗い出しには、その土地の砂利を使っています。だから地域によって仕上がりの表情が全然違うんです」

📹参考動画② → 【ルームツアー】杉板外壁の自然素材の家(2:28〜)

「ポーチ:砂利の洗い出し 駐輪場:コンクリートの洗い出し」 異なる場所で異なる骨材を使い分けている様子が紹介されており、用途に応じた洗い出しのバリエーションが感じられます。

つまり、同じ洗い出し仕上げでも、施工する場所や使う骨材によって色味や風合いが変わるのもこの工法の魅力のひとつなんです。


(藏家の新作業場のコンクリートの洗い出し仕上げ)


(蒼蒼小路の家:玉砂利の洗い出し仕上げ)


失敗しない業者選びのポイント

コンクリートの洗い出し仕上げは、見た目の美しさと機能性を両立できる反面、施工には高い技術と段取り力が求められます。
施工直後はきれいでも、数年後に剥がれたりムラになったりするケースもあるため、業者選びは非常に重要です。

以下に、コンクリートの洗い出し仕上げを安心して任せられる業者を見極めるためのポイントを紹介します。

● 施工事例が豊富に掲載されているか

実際に洗い出し仕上げを施工した実績があるかどうかは大きな判断材料です。
ホームページやブログなどに、工程写真・仕上がり・お客さんの声などがきちんと掲載されているかを確認しましょう。

● 適切な説明をしてくれるか

「遅延剤ってなに?」「コンクリートの洗い出しのあと、どれくらい乾燥期間が必要?」などの質問に対して、技術的な知識と経験に基づいた回答があるかどうかを見てください。

● 現場ごとに配合・段取りを考えてくれるか

洗い出し仕上げは、天候・気温・敷地の条件によって調整が必要な繊細な施工です。
マニュアル通りではなく、現場に合わせた配合・作業時間・養生方法をしっかり説明してくれるかが信頼のポイントです。

● アフターケアの説明があるか

「施工後に少し砂が落ちるかもしれません」「強い雨のときはしばらく表面が白っぽくなることもあります」など、事前にきちんとデメリットも伝えてくれる業者は安心です。


まとめ|コンクリートの洗い出しは“技術の見せ場”

コンクリートの洗い出し仕上げは、見た目の美しさと実用性を兼ね備えた、いわば「職人の腕の見せどころ」です。

使う砂利や骨材、色の組み合わせ次第で、どんなテイストの家にも馴染みやすい。

ただし、いい仕上がりを得るには【天候管理・タイミング・丁寧な洗い】が不可欠。
信頼できる施工業者に頼むのが一番なので色々調べていい業者さんに出逢って下さいね♪

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